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信頼性の高いアプリケーションセキュリティのための「ゼロトラスト」

    
信頼性の高いアプリケーションセキュリティのための「ゼロトラスト」

ペリメータ(境界)サイバーセキュリティは、古代都市を囲む城壁のようなものだ。何千年もの間、これらの城壁は馬や徒歩でやってくる侵略者に対して堅固に防御してきた。

このような防御は時代遅れだ。古代都市は城壁の枠をはるかに超えて広がり、人々や商業は古い境界を自由に移動する必要がある。脅威も変化している。脅威は、車両や航空機、あるいはテロ攻撃などによってやってくる。

同様に、ペリメータセキュリティは、境界がなくなっているため、今日のサイバー攻撃の防衛にはほとんど役に立たない。現代の企業は、クラウドプロバイダー、API(アプリケーションプログラミングインターフェース)、マイクロサービス、コンテナ、複数のデータセンター、SaaS(Software as a Service)などに分散されたテクノロジを利用している。これらの資産をすべて境界線で囲むことは不可能だ。

もう内側も、外側もない。境界線が無いからだ。

境界の防御の代わりに、企業は「ゼロトラスト」のセキュリティ体制を導入する必要がある。

ゼロトラストは、不正な動作の受信を検知・防御しようとする境界線やファイアウォールの境界という古いモデルに取って代わるものだ。ゼロトラスト・セキュリティモデルは、ワークロードがどこで実行されているかを考えないことを意味する。 むしろ、公共なインターネットを経由して全てにアクセスできると想定されている。大事な社内アプリケーションでさえ、今や誰にでも公開されていることが前提となっているのだ。

フォレスター・リサーチは、ゼロトラストをアプリケーションやデータへのアクセスをデフォルトで拒否する情報セキュリティモデルと定義している。アプリケーションやデータにアクセスするには、認証されなくてはならない。

ゼロトラストは、企業の資産を守るための強力なセキュリティモデルである。 また、サイバーセキュリティと俊敏性の大幅な向上を目的とした米国政府の指令によって義務化されている。

とはいえ、従来の境界ベースのセキュリティに慣れている企業にとっては大変な作業だ。

データは金なり

ゼロトラストの生みの親であるJohn Kindervag氏が指摘したように、今日のハッカーの目的はデータである。ハッカーは個人やネットワーク、デバイスを標的にするが、実際にそれらに関心はない。ハッカーが本当に狙っているのは、標的となった人物、ネットワーク、デバイスがアクセスするデータなのだ。

データは金(ゴールド)であり、その金を守るためにはアプリケーションセキュリティが不可欠だ。

残念ながら、ほとんどの政府機関はデータとアプリケーションのセキュリティを優先していない。その代わりに、これまでペリメータセキュリティが優先されてきたため、ネットワークとIDのセキュリティに重点が置かれている。新たな課題に直面しても、慣れ親しんだ道を歩み続けるのが人間の性である。

最近まで、企業や政府機関にはアプリケーションを守るためのツールがなかった。 よく知られたアプリケーションセキュリティ各社が提供しているSAST(静的アプリケーションセキュリティテスト)やDAST(動的スキャン)は、基本的に単なる品質保証レポートに過ぎない。 問題があり、それを修正する方法を知ることはできるが、問題が修正されるわけではない。

一方、Contrast Securityのランタイムプロテクションは、問題を検出して報告し、防御することができる。

ゼロトラストの第4の柱「アプリケーション」の実現

米サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)のゼロトラスト成熟度モデルに反映されているように、ゼロトラストを実現するには、アプリケーションとAPIのセキュリティが不可欠だ。このモデルには、ゼロトラストのための5つの柱、アイデンティティ、デバイス、ネットワーク、アプリケーション、データがある。

Contrast Securityは、第4の柱である「アプリケーション」に焦点を当てている。

アプリケーションこそがContrastのターゲット

アプリケーションとAPIがセキュアでなければ、他は崩れてしまう。

CONTRASTでどのようにゼロトラストが実現できるのか?  

第4の柱 Contrast
4.1 アプリケーションのアクセス:Contrastにより、攻撃者がアプリケーション/APIの脆弱性を悪用してアクセス制御メカニズムを迂回できないようにすることができる。ただし、Contrastがアクセス制御そのものを強制的に適用するわけではない。
4.2 アプリケーション脅威の保護:Contrastにより、アプリケーションの既知の脆弱性(CVE)と未知の脆弱性の両方が攻撃者に悪用されないようにすることができる。ライブラリ(Log4jなど)とカスタムアプリケーション、およびAPIコードが対象で、アプリケーション層の脅威が完全に可視化される。
4.3 アクセス可能なアプリケーション:Contrastは、公共のインターネット上のアプリケーションやAPIを保護するために広く使用されている。 多くの企業がクラウドやゼロトラストへの変換の一環としてContrastをプラットフォームに追加し、全てのアプリケーションとAPIを保護している。
4.4 安全なアプリケーションの開発とデプロイ:Contrastは、様々なインテグレーションやCI/CDパイプラインへの容易な組み込みが可能で、リアルタイムに高精度かつ包括的なライブラリ解析や脆弱性検査を実施できる。そして、脆弱性に関するフィードバックを即座に得ることができる。
4.5 アプリケーションセキュリティのテスト:Contrastによって、開発および機能テスト中に継続的にアプリケーションセキュリティテストを実施できる。その結果はリアルタイムで報告され、従来のSASTやDASTツールよりもはるかに正確で、並行して何千ものアプリケーションに拡張できる。 
4.6 可視性と分析Contrastにより、開発環境、テスト環境、本番環境から収集したアプリケーションセキュリティのテレメトリに関する広範な分析ができる。Contrastを使用すると、アプリケーションのポートフォリオやメトリックにおけるポリシーの適用が可能になり、コンプライアンス対応や継続的な改善を保証できる。
4.7 自動化とオーケストレーション機能:Contrastを完全に自動化して、何千ものアプリケーションで並行して継続的に実行できる。全てのプロジェクトが、リアルタイムでのダッシュボードへの表示、通知機能、既に使用中のツールへのインテグレーションができる。全てのデータは、完全にサポートされたREST API経由でアクセスできます。
4.8 ガバナンス対応機能:  Contrastにより、アプリケーションとAPIのポートフォリオ全体に対する完全なポリシー制御ができる。Contrastには多数のダッシュボードとレポートがあるので、これを使用してアプリケーションセキュリティを大規模に管理し、改善を推進できる。


‘Explode, offload, reload’

TAG InfoSphereの創設者兼CEOであり、AT&Tの元CISOであるEdward Amoroso氏は、従来の境界ベースのセキュリティからゼロトラストへの移行プロセスを説明するために、「explode, offload, reload」(分解、オフロード、リロード)というキャッチフレーズを使っている。このフレーズが意味するものは:

  • まず、モノリシックなワークロードを複数のサービスに分解
  • 次に、オフロード(サービスをクラウドに移行)
  • そして、リロード:クラウド環境で動作する最新のテクノロジを使用して、ワークロードを保護するための新しいセキュリティ防御を実装

旅路で満たされる空のワゴン

ゼロトラストを導入するのは大きな仕事だ。今あるものから始めよう。これは、米商務省国際貿易局のCIO、Gerald Caron氏からの良いアドバイスだ。

  • 全面的な見直しは必要なく、ちょっとした微調整からゼロトラストの導入を開始する。
  • 数年にわたる漸進的なプロセスになることを承知の上で、小さなステップの棚卸しをする。
  • 計画を立てて実行し、必要に応じて修正する。
  • 急いで大きな買い物をしても、結局はうまくいかない。
  • パイロットプロジェクトを早期に実施し、チームを編成し、アプリを少しづつ変革する。
  • 学んだことを広めて、標準化する。

つまり、スピードを落とせば速く進める、ということだ。ペリメータセキュリティからゼロトラストへの移行は、ゆっくりとした漸進的なプロセスだ。 しかし、ゼロトラストによって、迅速な開発とイノベーションが可能になり、顧客への価値展開が迅速にできるようになる。

ゼロトラストに向けた企業の変革は、旅の始まりには空になっているワゴンのようなものだ。人々(従業員)がこれに乗り込んできて、すぐに文化的にゼロトラストな企業となる。そして、従業員もそれを理解する。それが成功への道なのだ。

ペリメータセキュリティを最新のゼロトラスト・セキュリティに置き換えることで、企業は最も価値のある資産、つまりビジネスの運営に必要なアプリケーションのデータを保護できるのだ。

ゼロトラストやCISAの第4の柱、またContrastでどのようにゼロトラストを実現できるかについては、Contrast Securityの連邦政府向け営業スペシャリストであるJames Kovachとの最近のLinkedInライブセッションの録画で確認できる:What’s your Zero Trust strategy? What’s your Pillar 4 solution?(御社のゼロトラストの戦略は?第4の柱の対策は?)

Contrastによりアプリケーションセキュリティ要件(第4の柱)にどう対応できるかについての詳細は、このレポートを参照のこと。

第4の柱を含むCISAのゼロトラスト成熟度モデルのダウンロードはこちらから。

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Jeff Williams, Co-Founder, Chief Technology Officer

Jeff brings more than 20 years of security leadership experience as co-founder and Chief Technology Officer of Contrast Security. He recently authored the DZone DevSecOps, IAST, and RASP refcards and speaks frequently at conferences including JavaOne (Java Rockstar), BlackHat, QCon, RSA, OWASP, Velocity, and PivotalOne. Jeff is also a founder and major contributor to OWASP, where he served as Global Chairman for 9 years, and created the OWASP Top 10, OWASP Enterprise Security API, OWASP Application Security Verification Standard, XSS Prevention Cheat Sheet, and many more popular open source projects. Jeff has a BA from Virginia, an MA from George Mason, and a JD from Georgetown.